ピアノ演奏法

ピアノ演奏法 · 2024/10/03
スタッカート(Staccato)について書いてみようと思います。 音符の下や上についた小さな点がスタッカート記号です。基本的には「短く、はねるように弾く」と説明されるでしょう。この「はねるように弾く」というのが意外と難しいのです。トランポリンと違ってピアノの鍵盤はバウンドしないし...そこで私は「鍵盤が火傷しそうに熱い!」か「氷のように冷たい!」と想像して弾いてもらいます。すると「熱っ!」「冷たっ!」と指が鍵盤に対して「反射」します。この「反射」の動きが、軽くて短くて、切れの良いスタッカートに繋がるのです。 (※もちろん例外もあって、重ためのスタッカートや柔らかいスタッカートなど、曲によってスタッカートも表情や色を変えるべきなのです。今回は基本的なスタッカート奏法についてお話ししてみました。)
ピアノ演奏法 · 2024/09/30
私はピアノ講師の傍ら、賛美歌工房という新作の賛美歌を創作する団体に所属しています。メンバーの皆さんと様々な意見交換をし合って、日本語を大切にした賛美歌作りに取り組んでいます。 そこで私が学んだ大切なこと。それは、日本語はほぼ「一音に一語」ということです。そんなの当たり前、と思う方も多いと思いますが、例えば英語などは「一音に一単語」のせることができるのです。 賛美歌工房では、音の長さや高低感、フレーズを意識しながら、自然な日本語として伝わる旋律を目指して創作に励んでいます。 ピアノ演奏となんの関係が?と思われるかもしれませんが、私はその「一音に一語」ということを演奏において常に意識しています。一音一音の繋がり、つまり旋律にはどんな流れがあるのか、聴いている人にとって自然な流れとするために、どんな指の使い方をすれば良いのか、そんなことを考えながら演奏に取り組んでいきたいと思っています。
ピアノ演奏法 · 2020/10/27
ことばには「自然な流れ」があります。例えば「おはようございます」ということば。「お はよう ござ います」と区切るのは不自然な気がします。 音楽の世界も同じで、メロディーに自然な流れを作るための適切な区切りがあります。「フレーズ」というのですが、そのフレーズを理解するのが初めはなかなか難しい。そんなとき、生徒さんとメロディーにことばをのせてみます。歌と同じですね。ですが既存の歌詞を歌うのとは違い、自分で考え付いたことばを音にするのは創作意欲を掻き立てると同時に、適切な区切りを理解するのにも役立ちます。 私たちの何気ない会話も素敵なメロディーに聴こえてきたら...そんなことを想像しながら、自分らしいことば選びを心がけています。